CTとは,Computer( or -ed) Tomographyの略であり,医療用にはX線や核磁気共鳴を利用したMRI, 産業用途では光吸収・散乱・干渉を利用した光CT,電気抵抗や静電容量を計測するERT,ECTなど,その応用は多岐にわたる.
円筒面近傍の温度場を通過する光線は,温度分布に起因する屈折率変化のために,波面に位相差が発生する.
マッハツェンダ型の干渉計により,波面の変調を有限幅干渉縞の位相シフトとして記録できる.
壁面温度を上昇させると壁近傍に温度境界層が発達し,干渉縞がシフトする.
空気の場合,温度が上昇すると屈折率が低下し通過する光の速度が速くなるため,参照光に対して位相が進む.
干渉縞を1回転させて得られた投影データから再構成された温度分布.
円筒の3時の位置にヒータ,9時の位置に水冷管を設置している.